2014年上半期の経常収支は5075億円の赤字 財務省



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長乱く輸出の不振が日本経済に暗い影を落としはじめている。今年上半期の
貿易赤字額は過去最大になり、海外とのお金の出入りのの帳尻を示す
「経常収支」も上半期として初めて75億円の赤字に転落した。

政府や日本銀行が描く景気回復シナリオにも狂いが生じかねない。

日本銀行は8日に開いた金融政策決定会合で、輸出の基調判断を前月
までの「横ばい圏内の動き」から「弱めの動き」に引き下げた。

黒田東彦総裁は会見で「輸比の足元が弱めということは否めない」と述べた。

財務省が発表した国際収支によると、2013年下半期に続いて14年上半斯
も経常赤字だったため、6月までの1年間でみても比較可能な1985年以降で
はじめて、海外にお金が出て行くい経常赤字になった。安倍政権になって
からの円安で原油や液化天然ガスなどの輸入額が割高になる一方、円安の
恩恵を受けるはずの輸出の伸びが鈍く、上半期の貿易赤字が6兆1124億円
と半期(6ヵ月間)として過去最大にふくらんだのが最大の要因だ。

かつて輸出を引っ張った車や電機メーカーは国内工場を閉じ、海外に生産を
移しているため、円安が輸出の伸びに直結しないのだ。

一方、原発が止まって火力発電の燃料輸入が増えているのに加え、この
上半期平均の原油価格が前年同期より8・8%値上がりしたことも響き、
輸入額はふくらみ続けている。

BNPパリバ証券の河野龍太郎氏は 「もはや、円安は日本経済にとって
デメリットの方が大きくなっている」と話す。

輸出不振で、国内に残る生産設備の稼働が上向かなければ、経済成長率
にも響く。
13日発表の4~6月の国内総生産の成長率(物価変動を除く実質、年率)
は、4月の消費増税後の買い控えと輸出不振が重なりマイナス7・1%まで
落ち込むと予想されている。

日銀は輸出について「緩やかな増加に向かう」とみており、景気や物価も強気
な見方を変えていない。

しかし、輸出が成長の足を引つ張る状況が続けば、日銀の目算は狂う。

経常赤字には別の心配もある。海外へのお金の流出が続けば国内で国債
を買い支えられず、外国大投資家が日本」国債を持つ比率が高まる。

日本の財政状態は先進国でも飛び抜けて悪いだけに、いざという時に国債
が売られやすくなり、金利が急上昇するリスクが高まる可能性がある。

from:朝日新聞

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