フランス鉄道の旅① 世界遺産モン・サン・ミッシェルに行く



誰もが憧れる“聖なる”世界遺産

今回からはフランスの鉄道で行く旅行を紹介していきます。まず最初はフランスに行くなら
ぜひ訪ねたい場所のNO.1に上げられるモン・サン・ミッシェルです。


フランスにおける世界遺産のなかでも、絶大な人気を誇るモン・サン・ミッシェル。旅行
会社による日帰りバスツアーもあるが、パリからTGVとバスを利用すれば、個人でも
簡単に訪れることができる。

早朝のTGVに乗ればお昼頃には島に着くので、名物のオムレツを食べ、修道院を
見学しても充分日帰り旅行が可能なのもうれしい。

ここでは、初心者にもわかりやすいレンヌからバスに乗るルートを紹介しよう。
TGVからバスヘの乗り継ぎがよく、時間の効率がいいコースになっている。
このほかに2005年末にTGVが開通したサン・マロを経由して、ノルマンディー地方から
ブルターニュ地方への周遊の旅を楽しむプランもおすすめだ。

TGVでレンヌ駅へ

ブルターニュ地方への列車が発着するのは、パリ・モンパルナス駅。
ここからレンヌまでTGVで向かう。 TGVは全席指定で、あらかじめ予約が必要だ。早朝
の便はビジネスマンの利用が多く1等から席が埋まることもある。

レンヌからのバスは予約不要だが、TGVと合わせて乗車券を購入することができるので、
日程が決まっていたら、早めに手配しておきたい。

モンパルナス駅はとても広く、「1 Porte Oc&n」「2 Pasteur」「3 Mlugirard」の3つの
エリアに分かれている。レンヌ行きのTGVも便によって発着ホームが異なり、チケットには
「Montpamasse1 et2」などとエリア名も記される。

前もって場所の確認をしておくと安心だ。7:05発のTGVに乗ってレンヌに向かう。
夏であっても、ようやく朝が訪れたといった明るさのなか出発する。冬ならまだ真っ暗だ。

ル・マンまでは専用線を走るため、速度をあげて走り抜けるTGV。単調な風景が
猛スピードで流れていくだけなので、あまり情緒はない。車内が静かなせいもあってか、
走る音がとてもうるさく感じられる。こんな時はビュフェヘ行うて、熱いコーヒーでひと息つく
のもいい。

専用線が終わるル・マンからは速度を落として静かに走り、パリを出発して約2時間20分、
レンヌ駅に到着する。

レンヌでバスに乗り換える

ホームからレンヌ駅の2階へ上がったら、出口を探そう。レンヌ駅には「南口Sortie Sud」と
「北口Sortie Nord」がある。モン・サン・ミッシェル行きのバスが出るバスターミナルへは
北口出口から行く。

バスはTGVから乗り継ぎがしやすいように設定されているが、便によっては、乗り換え
時間が15~20分程度と短いこともある。バスにはトイレがないので、駅で済ませて
おきたいところだが、乗り換え時間が短い場合には、TGV内で行っておくといい。

北口へのエスカレーターを降りたら、右側のドアから出よう。レンタカーオフィスがあり、
その先にバスターミナルの建物が見える。建物内に入らず裏に回ると、バスの発着
スペースになっているので、切符を運転手から購入してバスに乗ればいい。パリから
通しで買った切符であれば、見せるだけでOKだ。

日本の有名観光地のように、「○○はこちら→」といったわかりやすい看板などは
ないので、落ち着いて「バスターミナルGare Routiere」の表示を探すこと。
「北口出口Sortie Nord」のエスカレーターを降りればいい。バスターミナルの建物内
にはバスの時刻表がある。島の絵が描かれたモン・サン・ミッシェル行きのバスに
乗り込もう。フランスレイルパスなど鉄道パスでの乗車はできないので注意。

バスの一番前の席に座れば、前方に島の姿が見えてくる。近付いてくる
モン・サン・ミッシェルに感動。バスの座席は高い位置にあるので、とても見晴らしが
いい。バスに乗って約1時間半、干潮時には島の入口前にあるバス停に発着する。

バス停に貼られた時刻表で、帰りの発車時刻をしっかりと確認しよう。満潮時には、
島の入口にあるバス停が潮に沈んでしまう。
その場合は、堤防の中ほどが発着場所になるので、満潮時間のチェックも忘れずに。

9:40にレンヌを出たバスは、牛や馬がいる牧草地や、かわいらしい家が連なる小さな村を
通りながら走る。約1時間経った頃、モン・サン・ミッシェルに一番近い国鉄駅ポンドルソン
を通過。ここから乗ってくる人もいる。ポンドルソンを過ぎると、遠くに島の姿が見え始め、
バスの中も活気づく。島の直前にはいくつものホテルが建つ集落があり、ここのバス停で
降りて島まで散歩するのも楽しい。11:00、ようやく島の入口に到着だ。

パリへの帰路はサン・マロ経由で

モン・サン・ミッシェルからはサン・マロヘ行くバスも出ているので、帰りはルートを変えてみる
のもおすすめだ。島で宿泊すると、その日は朝がちょうど満潮になっていた。
島の入口付近まで潮が満ちている風景は、神秘的な体験だろう。バス停は使用できない
ので、堤防の中ほどまで行かなければならない。帰りのバスの時間には、充分なゆとりを
もっておきたい。

☆モン・サン・ミッシェル☆

「この地に修道院を建てよ」という大天使ミカエルのお告げによって、建てられた修道院。
潮の干満差が大きく、満潮時になると島全体が水に囲まれ、その海に浮かんだような姿が
神秘の孤島と称されている。多くの巡礼者たちを飲み込んだ砂の海に守られ、今でも
修道士たちが祈りを捧げる聖なる島。

湾の中に忽然と浮かぶ驚異の島モン・サン・ミッシェル。島の中央にそびえ立つ修道院は、
何世紀にもわたって増改築が繰り返されてきた。かつて監獄としての役割も果たしたその
姿は、城塞のような偉容を保ち、迫力をもってせまってくる。多くの巡礼者たぢが命がけで
目指した修道院の塔の上には、黄金の大天使ミカエル(サン・ミッシェル)が輝いている。

島の門から始まる細い参道を上りきると、修道院の入口へと続く階段が最後に待っている。
何層にも分かれた内部は、ゴシック様式の美しさが際立つ聖堂や貴賓室、ロマネスク様式
の教会などが複雑に配置され、中世のさまざまな建築いる。様式が混ざり合った造りだ。

サン・マロ行きのバスには、ポンドルソンで乗り換えなければならない便もある。乗る前に
サン・マロまで直通か、乗り換えが必要か確認すること。ポンドルソン行きのバスでも乗り継
ぎは簡単なので、乗り換え時刻を運転手に確認しておけば安心だ。

バスはポンドルソンを経由した後、まずはのどかな田園風景を行く。色とりどりの花で飾られ
た石造りの家並みが美しい。牛や馬の姿を眺めながら1時間ほど走ると、右側に
ブルターニュの青い海が広がる。

水平線が淡いエメラルドグリーンに光ってキレイだ。海岸線を走るルートだからこそ楽しめる
車窓をぜひ味わいたい。

サン・マロでは、国鉄駅に到着する前に観光名所の城壁近くのバスターミナルに停まるので、
町の観光もする場合にはここで降りよう。城壁前のバス停から国鉄駅までは約5分。
2005年末TGVが開通したサン・マロ駅からレンヌを経由してパリヘ戻る。

☆INFORMATION☆

□交通

パリ・モンパルナス駅~レンヌはTGVで約2時間[Thble 280]。レンヌ~モン・サン・ミッシェル
はバスで約1時間20分[Tible 273]。モン・サン・ミッシェル~サン・マロはバスで約1時間30分
[クック時刻表非掲載]。サン・マロ~パリはTGVで約3時間[Tilble 281]。
 
□乗車券

TGVは乗車券と座席指定券がセットになった包括運賃チケットを購入。
鉄道パス(ユーレイルパス、フランスレイルパスなど)所持者にはパスホルダー料金が適用される。
レンヌからのバスを含めたパリ~モン・サン・ミッシェル間のチケットを購入することもできる
・予約 TGVは要予約
・運行期間 通年
・ウェブサイト
 http://www.ot-montsaintmichel.com/index.htm


from:地球の歩き方